いつもサーファーが波の高さを表すのに、ムネとかアタマなどと言いますが、それは海岸から見た波のサイズであって、波のトップからボトムまでの波のフェイスの高さを表しています。
天気予報で発表される波の高さ(有議波高)は、沖合の海面を盛り上げながら横切っていくいろいろなサイズや周期の波の中で、いちばん高い方から3分の1の波から割り出した平均波高です。
なので、実際に波のフェイスの高さを測っているわけではないため波高は異なることが多いです。
天気図をつかむことができれば、おおよそ波が高い、低いの見分けがつくようになります。
天気図において、一番注目すべきなのは等圧線です。等圧線は気圧の高さが同じ所を結んだ線で、4hPa(ヘクトパスカル)ごとに引いてあります。
この等圧線がどうなっているかを気にして見ていれば、波を立たせる要素である風が、どう方向にどのくらいの強さで吹くのか判断できるのです。
等圧線の間隔が広いところは気圧の傾きが緩やかなので風も緩やかです。逆に、等圧線の間隔が狭いところでは気圧の傾きが急になるので風も強く吹くことになります。
風は、気圧の高いところから低いところに向かって吹くという性質があり、常に高気圧から低気圧の方に風が吹き込んでいます。
低気圧のウネリによって波が上がるパターンは大きく分けて2つあります。
ひとつは、春や秋に多く見られるパターンで、日本の南海上を低気圧が発達しながら西から東の海上へと通過していくパターンです。
この場合、太平洋側のポイントでオフショアのよい状態になります。
もうひとつのパターンは寒い冬などに見られる、前線を伴った低気圧が発達しながら日本海側を北上していくパターンです。
この場合は、全国的に南から南西の暖かい風が吹き荒れて、太平洋側の南向きのポイントではオンショアになりますが、波はあがることが多いです。